KPIとは、重要業績評価指標とも呼ばれ、組織が業務を行うにあたり、その業績についての目標がどれだけ達成されているのかを測る計量基準群のことです。
KPI（重要業績評価指標）を設定することにより、定められた目標の中で達成された業績の精度や成績を明確にすることができますが、KPI（重要業績評価指標）はそれぞれの組織ごとに異なります。これは各組織によって戦略や目標がまったく異なるためですが、全社的には統一されることを前提としています。全社的に統一されると、複数の支社や事業所を抱え、大人数で作業を行う組織であっても、クオリティを統一することができます。
KPI（重要業績評価指標）を設定するためには、まずは環境を明確化する必要があります。
一般的には明確化されたビジネスプロセスがあるかどうかや、ビジネスプロセスの目標、または数値を測った後の比較方法や評価方法などが設定されていることが前提となります。KPI（重要業績評価指標）によって数値を測ったとしても、測られた数値を評価する基準がなければ意味をなさないからです。KPI（重要業績評価指標）を設定するためには、明確性や計量性、達成可能性、結果指向、期限などが一般的な基準とされます。
あらゆる業界でKPI（重要業績評価指標）は利用されていますが、特にマーケティング部門や製造業においては貴重な指針として重要視される傾向にあります。
マーケティングで重要となるのは顧客の状態や新規に獲得される顧客数、顧客の損失や回転率など、組織業務に関わる顧客の関連した指数がよく採用されます。また、顧客の支払い方法や遅延金、未払い金を含めることによって、スムーズな支払いが行われているかどうかを数値化することができます。マーケティングにおいて顧客は最も重要な要素かつ情報であり、顧客情報の取り扱いの進化とともに必要な要素が絞られ、発展してきたものです。
一方でKPI（重要業績評価指標）は、製造業においても総合設備効率として数々の企業で取り入れられ、製造業の中でも重要視される生産設備の稼働に関連した指数として重要視されています。製造業では総合設備効率や設備機器総合有効生産力などが主な指数として見られ、業務の遅滞のない実行や設備増強の指針として用いられています。
組織の運営にあたって業務指針となる数値は数多くありますが、財務や顧客関連、業務プロセスだけではなく、成長や学習といった組織が生き抜くための必須となる要素も含めることにより、KPI（重要業績評価指標）は包括的に利用できる指針となっています。
