企業の業績を改善したい時、手を付けるべきところとして従業員満足(ES)があります。
顧客満足(CS)は、よく使われる機会がありますし、リピーターにも繋がりますから、業績に直結するのはイメージしやすいものですが、従業員満足度については、特に取り組んでいない企業がいるのも事実です。
ESとはどのようなことを言い、何をすれば改善する事ができるのでしょうか?
従業員満足・ESとは、従業員が仕事に対してどれだけ満足しながら望むことが出来るのかという評価のことです。仕事ですから、好きなことばかり出来るわけがない、と言うのは事実ですが、かといって楽しむことも出来なければ徐々に作業効率は下がってしまいます。
例えば、日々行う仕事が、量が多くスキルを磨くことも出来ない作業であれば、目的も見えずただの苦痛になってしまいます。これでは仕事にやりがいを見つけることが出来ません。それに上司や同僚たちとの人間関係が悪ければ、いくら希望して就いた仕事でも、ただ終わるのを待つばかりです。
このような状況で従業員は仕事に満足できるはずもありません。気持ちが落ち込めば、たとえ書類を作成する単純作業でもスピードが落ちますし、顧客に対して笑顔で接することができなくなります。作業量が減るというだけでなく、暗い接客しかできなくなれば、自然と客は離れていきます。つまり売上の減少につながるのです。
逆に従業員満足(ES)が高ければ、作業は捗り、顧客が何を望んでいるのかを考え自ら動くことができるようになります。それにより顧客満足(CS)が高められ売上が上がるのです。
従業員満足(ES)が従業員1人、2人ではなく、社内全体に波及すれば、各々が責任と他の従業員への信頼を持って仕事に臨み、企業が成長していくためには何をすればよいのかを皆で考え改善していく企業風土ができるのです。
では、具体的にどうすれば、従業員は満足できるのかというと、最初にするべきは今、従業員が何を考えているのかということを汲み取ることです。
そのために社内だけでなく社外でも従業員同士が繋げられる場やツールを設けたり、新たな企画を広く募集して積極的に採用をしていくことです。また、仕事に対する評価を、密室ではなく公平にするためにも数値化したり、目標を設定して達成できたらそれを褒めるといったことをしてみましょう。
ただし、特定の誰かだけが目立つようでは、かえって従業員同士の溝を深めてしまいます。従業員個人ではなく、全体が成長できるように目標設定をうまく工夫すると良いでしょう。