受入れ人材育成支援奨励金とは?

経営に役立つ用語

受入れ人材育成支援奨励金とは?

受入れ人材育成支援奨励金とは

企業が人材を雇うことはその企業にとってメリットがあるだけでなく、社会や経済を支えるという重要な役割を担っています。

企業が人材を雇えばその家族には給料がもたらされます。そのお金を使って財やサービスを利用すれば企業の利益に繋がります。企業は利益を労働者に給料として分配するのでまた家計へとお金は返ってきます。この流れが盛んに行われている状態が好景気であり、国や地方自治体が目指す形でもあります。

ところが、企業では自社の経営や経済情勢などを受けて人材を手放さなければならないことも起こり得ます。そして職を失った方々が増えると需要全体が大きく下がる不景気の状態になります。一度不景気になると悪い循環が続いてしまうのでどこかで食い止める必要があります。

その下支えとして、政府は「受入れ人材育成支援奨励金」という制度をスタートさせています。

受入れ人材育成支援奨励金とは、再就職援助計画等の対象となった方を雇い入れたり、移籍による受け入れを行ったりした際に、業務訓練のための資金を国が助成する制度です。

企業が労働者を受け入れた後は、戦力として働いてもらうために職業訓練を行う必要がありますが、その際に非常に心強いのがこの制度の特徴で、人材を受け入れることによって発生するコスト的なリスクを大きく軽減することができます。

受入れ人材育成支援奨励金の具体的な助成対象は、再就職援助計画に当てはまっていて離職日から1年以内である方、離職日から半年以内に移籍した方、在籍出向から半年以内に移籍に切り替えた方の3パターンです。

受入れ人材育成支援奨励金を受け取るには、職業訓練計画を作成する必要があります。その上で申請書類を集めたら管轄の労働局に提出します。そして労働局から認定を受けることができれば、後は職業能力開発推進者を選定して実際に職業訓練を行っていきます。

雇い入れてから1年以内に訓練を開始することが条件となっているので注意が必要です。

助成金の支給額は1時間当たり800円なのでかかるコスト全てを賄うことは難しいですが、大きな助けにはなります。実費相当額は30万円まで助成が受けられます。受入れ人材育成支援奨励金を受給するためには、職業訓練期間においても労働者には給料を支払う必要があり、1年間に1事業者当たり5000万円を上限となっています。

受入れ人材育成支援奨励金は、特に中小企業において魅力的な助成金制度と言えるでしょう。

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