兵は神速を尊ぶ(郭嘉)

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兵は神速を尊ぶ(郭嘉)

兵は神速を尊ぶ

古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、「名言・格言」として伝わってきました。

その中から、時を超えて現代においても、人生に様々な示唆を与えてくれる「名言・格言」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。

今回選んだのは、

「兵は神速を尊ぶ」

という中国の後漢末期の軍師 郭嘉の言葉です。

郭嘉(170年〜207年:享年37歳前後)は、三国時代に魏を治めた曹操に仕えた優れた軍師で、曹操の覇業を支えました。

今回ご紹介した「兵は神速を尊ぶ」という言葉ですが、孫子の一節「兵は拙速を聞くも、未だ功の久しきをみざる」が元になっていると思われます。

ちなみに「兵は拙速を聞くも、未だ功の久しきをみざる」は、

兵は拙速を聞くも、いまだ功の久しきをみざるなり。
それ兵久しくして国利あるは、未だこれあらざるなり。
故に尽く用兵の害を知らざれば、則ち尽く用兵の利を知ること能わざるなり。

のくだりで出てきます。現代語訳にすると、

短期決戦で成功した例は聞くが、長期戦で成功した例は見かけない。長期戦に持ち込んで自国に利益があることは未だかつてない。それゆえ、用兵による損害を十分把握していなければ、用兵から得られる利益を知ることはできない。

という意味になります。

つまり「兵は神速を尊ぶ」とは「用兵は、作戦を練るのに時間をかけるのではなく素早く行動することが肝要である」ということです。

「兵は神速を尊ぶ」は現代のビジネスでも言えることで、新たなことを実施する時に、最初から長期戦を想定しても上手くいきません。

「時間が経つ」ということは「お金を消費する」ということでもあります。長期戦になれば、そのビジネスに対する直接的なコストだけでなく、ビジネスを維持するために必要なコスト・労力の負担の方が圧倒的に大きくなって、失敗してしまいます。

大掛かりで長期戦のものに目が向きがちですが、小さくとも短期戦のものを積み重ねていく方が成功率も高く、結果として成果につながるということは覚えておくべきでしょう。

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