景気動向指数(DI)とは
投資や金融、経済に関する用語のひとつに、景気動向指数というものがあります。
これにはDI(diffusion indexes:ディフュージョン・インデックス)やCI(composite indexesコンポジット・インデックス)、さらにDI累積指数のように、いくつかの種類が存在します。
CIは景気の変化の大きさを捉えたものである一方、DIは景気の変化の方向性を捉えたものとなっています。
ここでは景気動向指数(DI)とは何か、またどのような特徴があるのかについて説明を行います。
景気動向指数(DI)が景気の方向性を示す指標であることは、前述の通りです。したがって、景気動向指数(DI)を正しく利用することによって、景気の上向きと下向きを判断することができます。
景気動向指数(DI)は、毎月内閣府から発表されていて、各経済部門について指数の上昇と下降を調査し、景気への波及度合を把握するために用いられています。調査対象となる経済部門としては、人材採用関連部門や、証券投資関連部門など、様々な種類があります。
次に景気動向指数(DI)の算出方法について、紹介しましょう。
まず景気の影響を受けやすい29の指標データが集められ、これらの値を3ヶ月前の値と比較します。この指標データは、先行系列・一致系列・遅行系列の三種類に大きく分けられています。
現在の先行系列は11個、一致系列は11個、遅行系列は6個という内訳ですが、過去にはそれぞれ7個、7個、6個の、計20個だった時代もあります。
この値を比較した際に、増加した場合にはプラス、変化なしの場合には0(保ちあい)、減少した場合にはマイナスがつけられます。プラスの数に1を掛けたものと、保ちあいの数に0.5をかけたものを足し、それを採用系列数で割った後に100を掛けることによって、各系列ごとの景気動向指数(DI)は計算されています。
なお採用系列数とは、調べたい系列に採用されている指標のことです。
景気動向指数(DI)の見方ですが、これは概ね50%以上ならば「景気が良い」、50%以下ならば「景気が悪い」というように判断されます。ただし50%という数値は、あくまで目安です。
実際に景気の良し悪しを判定するためには、ほとんどの部門で同じ傾向が見られることを確認しなければなりません。一般的に、好景気の場合には景気動向指数(DI)は100%に近い値を示しますし、逆に不景気の場合には0%に近いところまで落ち込んだ状態になります。