2016年9月の民進党代表選から一年近くくすぶり続けている「蓮舫議員の二重国籍問題」ですが、テレビや新聞などの既存メディアの報道では全容がつかめないため、過去の発言の整合性を含めて時系列で整理してみました。
「蓮舫議員の二重国籍問題」については、蓮舫議員の瑕疵がなく二重国籍になってしまったのか、知っていながら二重国籍の状態を放置してしまったのか、がポイントになると思っています。
目次
蓮舫議員 二重国籍問題の時系列
蓮舫氏の国籍に関わるこれまでの発言を中心に時系列でまとめてみました。
1987年9月18日号 週刊宝石 |
「ときどき中国人だったり、日本人だったりするんです」 |
1992年6月25日号 朝日新聞 |
「父が台湾人、母が日本人。十九歳のとき、兄弟の就職もあって日本に帰化した。東京で生まれ育った身にとって暮らしに変化はなかったけれど、『赤いパスポートになるのがいやで、寂しかった』」 「父や祖母を通して触れた台湾、アジア。自分の中のアイデンティティーは『日本』とは違うと感じる」と発言 |
1993年2月6日号 週刊現代 |
「父は台湾で、私は二重国籍なんです」と発言 |
1993年3月16日 朝日新聞 |
「在日の中国国籍の者としてアジアからの視点にこだわりたい」と発言 |
1994年2月8日 朝日新聞 |
「日本に生まれても、私は台湾人の父の血を受け継いでいるんだ、という自覚が徐々に生まれました。兄の就職をきっかけに、兄弟そろって帰化しました。苗字は母の姓にしたんですが、名前は蓮舫のままです」 |
1995年〜1997年 | 北京大学に留学 |
1997年2月号 CREA |
「自分の国籍は台湾なんです」と発言 |
1999年8月号 グラツィア |
「自分の中で“これだ”と言えるものは、中国人であるアイデンティティー」と発言 |
2000年10月27日号 週刊ポスト |
「私は帰化しているので国籍は日本人だが、アイデンティティーは『台湾人』だ」と発言 |
2004年7月 参議院議員選挙公報・HP |
「1985年、台湾籍から帰化」 |
2004年9月27日号 週刊大衆 |
「台湾籍から(日本籍に)帰化」と発言 |
2007年4月1日号 週刊エコノミスト |
「台湾籍から(日本籍に)帰化」と発言 |
2010年4月22日 婦人公論 |
「私は台湾で生まれ育ったわけではありません。台湾語も話せませんでしたが、父とつながっているパイプは台湾国籍だと思っていたから、台湾籍は残しておきたかったのです」と発言 |
2010年10月 中国共産党機関紙 |
「華僑の一員として、日中両国の友好と協力の推進に力を尽くす」と発言 |
2016年9月2日 | 民進党代表選へ立候補 |
2016年9月3日 ウェークアップ!!ぷらす |
「18歳で日本国籍を選びました」と発言 |
2016年9月6日 産経新聞 |
「17歳で台湾の除籍届を出しました」と発言 |
2016年9月6日 記者会見 |
「台湾の除籍届は父と一緒に提出しました」「(念のための手続きとして)台湾の除籍届を今週提出しました」と発言 |
2016年9月7日 産経新聞 |
「法律的には昭和60年(1985年)から日本人」と発言 |
2016年9月13日 | 民進党代表選 党員・サポーター等の郵送投票締切 |
2016年9月13日 記者会見 |
「私の台湾籍が残っていた」「今、台湾当局に籍を抜く届け出をしている。手続きが完了すれば確定される」と発言 |
2017年7月18日 記者会見 |
戸籍謄本のコピーを公開。日本国籍選択日は「2016年10月7日」でした。 |
蓮舫議員の二重国籍には問題があるのか?
過去を紐解いていくと、蓮舫氏のアイデンティティーが台湾や中国にあると発言していて、その点が日本の政治家としては気になるところです。
また、過去の発言からは、日本国籍の選択時期にかなりブレがあるように思いますので、本当はいつ日本国籍を選択をしたのか?を明らかにするべきでしょう。
当初、蓮舫氏は家族のプライバシーの関係で戸籍謄本の公開をしないと言っていましたが、別に本籍地や家族の記載は不要で、不要な部分は墨塗りするなどして蓮舫氏の欄の【国籍選択の宣言日】の部分だけを公開すれば済みます。
例えば、蓮舫氏とほぼ同時期に二重国籍問題が取り沙汰された小野田紀美参議院議員(自民)は、こんな感じで戸籍謄本を開示しています。
蓮舫氏のこれまでの話が本当であれば、蓮舫氏の戸籍には【国籍選択の宣言日】として1985年の日付が入っているはずです。この程度の記載内容の開示で済むわけですから、蓮舫氏や民進党が定例会見で言っていたように弁護士を交えて話さなければならないような問題でもなく、差別を助長するような問題でもないと思うのですが・・・。きっと戸籍の【国籍選択の宣言日】を公表したくない事情があるのでしょう。
日本の国会議員として「いつ日本国籍を選択したか?」は「いつ台湾国籍を除籍したか?」よりも重要な問題です。蓮舫氏は「排外主義者や差別主義者に屈してプライバシーを公開することはあってはならない」などと言っている場合ではなく、日本国籍を選択した日を国民に公開するべきでしょう。
追記
一旦、戸籍謄本を出すと言っていながら、差別助長を盾に戸籍謄本を出さないと早々にブレ始めている蓮舫議員ですが、戸籍謄本が出せないようであれば、日本国籍選択が 2004年の参議院議員当選や2010年の大臣就任よりも後ということも含めて疑いが増してきそうです。
2017年7月18日追記
蓮舫議員は国籍法違反で参院議員&大臣になっていた・・・
蓮舫議員の二重国籍疑惑ですが、約10ヶ月経って、やっと国籍選択日が記載された戸籍謄本(のコピー)を公開しました。
蓮舫氏の戸籍謄本に記載された肝心の日本国籍の選択日は「平成28年10月7日」。つまり蓮舫氏は昨年の秋まで二重国籍だったことになり、この戸籍謄本のコピーの記載によって、22歳までに国籍を選択しなければならないと定めた国籍法違反が確定したことになります。
さらに、蓮舫氏は日本国籍の選択をしない状態で3回も選挙に出馬し、通算12年以上も参議院議員を務めていました。選挙公報によると「台湾籍から帰化」した書いていますので、経歴詐称で公職選挙法違反にも問われる可能性も高そうです。
そして、国籍法や公職選挙法への違反自体も大きな問題ですが、日本国籍を選ばず、台湾(もしくは中国)との二重国籍の状態で国務大臣として行政の中核にいたことは、さらに大きな問題と言えるかもしれません。二重国籍の真相をプライベートの問題と10ヶ月に渡って隠し続けた蓮舫氏はもとより、それに加担してきた民進党の罪は大きいと言えるのではないでしょうか。