先日、ネット通販大手アマゾンがプライム会員限定で午前6時~深夜0時の注文で商品を1時間以内に届ける「Prime Now」を開始しました。
対象エリアは、東京都の世田谷区、目黒区、大田区、品川区、渋谷区、港区、杉並区、新宿区のみではありますが、これから順次エリアを拡大していくようです。
これまでネット通販では、「即日発送」→「明日来る」→「今日来る」 という流れで進んでいましたが、さらに進化して「すぐ来る」時代になってきたようです。
こうなってくると、対象エリアなら実際の店舗に足を運んで欲しい商品を買うよりも、アマゾンの「Prime Now」で購入する方が早く手に入れることができるようになります。さらに、アマゾンを急速に追撃しているヨドバシカメラが運営するヨドバシ・ドット・コムも近い将来追随してくるでしょう。
当日配達や当日短時間配達は物流拠点を自社で運営するネットショップならでは “差別化” 戦略で、確かに欲しいものを早く手に入れたいという消費者に有効に働くでしょう。
では、物流拠点を自社で持たない大半のネットショップとしてはどう生き残っていけば良いのでしょうか。
答えは簡単です。
誰にでも仕入れることができるありふれた商品をネットショップに並べない ということです。
アマゾンの1時間配達の実現により淘汰されるのは、どこでも売っているようなありふれた仕入れをして、多数並べているようなショップでしょう。中には商品の仕入れすら “仮想” の「ドロップシッピング」ショップも同様です。
ネットショップだけでなく実店舗でも同様ですが、独自性のある商品仕入れを行い、ショップに並べることが中小ネットショップの生き残る方法なのだと思います。
今回のアマゾンの1時間配達は、中にはエリアが限られているから脅威に感じないという方もいると思いますが、そのうち首都圏や関西圏などに拡大して、人口カバー率でいけば相当規模になっていくでしょう。対岸の火事と思っているかもしれませんが、こちら側に延焼してくるのはそう遠い将来ではありません。まだ、将来の脅威の内に準備を進めておくかどうかが、中小ネットショップにとって今後の盛衰を左右することになりそうです。