インフォームドコンセントとは?

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インフォームドコンセントとは?

インフォームドコンセントとは

医療環境が日々、進歩発展し、さらに情報社会も発達を遂げ様々な情報があふれる時代となった現在、医療を受ける患者側もその知識は以前と比較して格段に増加しています。そのような社会情勢などから、医療を行う際にも、治療に関して、どのような治療なのか、その治療を受けたときに起きうる不利益、合併症や副作用など十分に医療者側から説明を受け、患者も納得し了解した上で治療をすすめていくという考えかたが一般的となってきました。

インフォームドコンセントとは、日本語では「説明と同意」として訳されるように、治療に関する情報を医療者から得た患者が同意して患者が治療方法を選択することを指す用語として用いられています。

医療現場におけるインフォームドコンセントの対象者はすべての患者ということになります。理想は一人一人に丁寧に説明し同意を得ることが理想ではありますが、患者が多数押し寄せる医療現場において、いわゆる風邪など軽症の患者に対してもインフォームドコンセントを適用ことは、あまり現実的ではありません。通常、このような時には一般的には医療者が提示した治療を患者が受け入れる形がとられますが、患者が希望した場合には医療者側には訂正な説明をする義務があります。さらに、意識のない患者や言葉の話せない赤ちゃんなども医療現場にはいます。このような時には配偶者や親などの家族が説明の対象となります。

インフォームドコンセントの原則としては、まず医療上の選択の機会を与えることが重要です。そのためには現在の病名と病状、治療しなかった場合にはどのようなことが予想されるか、治療の方法はどのようなものがあり、その他の治療方法とも合わせてそれぞれの治療方法に考えられるメリットとデメリットなどについて説明することが必要です。

特にがんなどの命に関わる疾患に関してはこの過程がとても重要で、その後の治療に対しても患者の治療への積極性や良好な医療者とのコミュニケーションにかかわり、治療効果を左右しかねないものと考えられています。

さらに、インフォームドコンセントの同意をとる際には落ち着いて話すことができ、他の人には聞こえないプライバシーの守られた空間で行われることも必要です。医療者側からは医師のほか看護師、場合によってはケースワーカーなど複数が話に入り、患者側からも配偶者など複数で話し合いを持つ必要があります。また、その後のトラブルを防ぐという目的もあり、話し合った内容に関しては説明内容、出席者、場所、時間など記載し、説明した医師と患者かその代理人に署名してもらった上で記録を残さなければなりません。