エディネット(EDINET)とは?

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エディネット(EDINET)とは?

エディネット(EDINET)とは

エディネット(EDINET)とは、「Electronic Disclosure for Investors’ Network」の略称で、「金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システム」のことを指します。

エディネット(EDINET)は、インターネットの普及に伴い誕生したもので、金融庁が管理しています。

元々、証券取引委員会 へ提出が義務付けられている書類を自動収集・確認・分類・受理等するために作られたエドガー(EDGAR)がありましたが、エディネット(EDINET)は、このエドガーをモデルとして作られたものです。

2004年に一部の報告書を除き、提出文書は全て電子文書で提出することが義務付けられ、2007年には全ての報告書は電子文書のみの提出が義務付けられました。

今では各社の有価証券報告書はインターネット上で開示されていますが、そのホームページもまたエディネット(EDINET)によるものです。対象の開示文書は「有価証券届出書」や「四半期報告書」、「公開買付報告書」に「会社定款・株主総会招集通知」と多岐に渡ります。

ホームページ上での開示はHTML形式によるものですが、一口にHTML形式といってもファイル仕様は実に様々です。エディネット(EDINET)の仕様を全て守って報告書を作成するのは容易でなく、多くの企業が専門業者に作成を依頼しています。日本ではディスクロージャーなどを専門とする「宝印刷」と情報加工サービスを行っている「プロネクサス」が圧倒的なシェアを占めています。

なお、作成したHTML形式のファイルをそのまま自社のホームページに掲載するのではなく、文書提出用の専門ウェブサイトにHTMLファイルをアップロードします。エディネット上に登録する事で初めてエディネットの報告書として有効となります。また、これまでは登録したHTML形式のファイルをそのまま掲載してきましたが、ウェブサイトの閲覧に用いるブラウザも多数増えたことで閲覧が容易になるようPDF形式でも閲覧できるようになりました。エディネット上に登録した時点でPDF形式も生成されます。

エディネット(EDINET)は便利そうに思えますが、テラメント株式会社が虚偽の報告書を提出した「テラメント事件」など様々な問題も発生しました。それに伴い、提出者によっては登記簿謄本等の提出が義務付けるなどの対処を行ってきました。また、作成するパソコンのOSやブラウザなどは常に新しくなり、製品のサポートが終了する場合は事前の対応が求められるので注意が必要です。