ダイレクトリクルーティングとは、企業から積極的に雇用したい人材個人に対して採用を呼びかける手法のことを指します。企業の経営者、役員、採用担当者が自ら優秀な人材を見つけ出し、直接その人にアプローチするという手法です。
従来の企業の採用方法は、ハローワークやインターネットの求人サイトなどに求人を掲載し、求人に応募してきた人たちの中から選抜するといった、いわば受け身の姿勢で人材を採用してきました。しかし、近年では積極的に企業側から人材へアプローチする、いわば攻めの姿勢であるダイレクトリクルーティングが主流となりつつあります。ハローワークや求人サイトに求人を掲載する方法が受動的であるのに対し、ダイレクトリクルーティングは能動的であることが特徴的です。
ダイレクトリクルーティングが広まりつつある背景には、ビジネスモデルが短命化し変化が早くなっていることが挙げられます。その社会のスピードに追い付くためには、他の企業よりも早く優秀な人材を確保する必要があります。
これまでは、ハローワークや求人サイトに求人を掲載して、応募してきた人の中から採用していたので、あくまで応募してきた人という枠の範囲でしか人材を採用することが出来ませんでした。これはつまり、求人に応募しなかった優秀な人材を見つけ出す機会を逃しているということになります。待ちや受け身の姿勢では、企業が必要とする優秀な人材を見つけ出せる確率が下がってしまうのです。
しかし、ダイレクトリクルーティングによって人材を探せば、求人を出すだけでは出会うことが無かった優秀な人材を発掘することができ、その人に直接アプローチして企業の魅力についてアピールすることが出来ます。そのアピールが相手の心に響くものであれば、その人は企業に来てくれますので、優秀な人材を確保しやすくなるのです。
このダイレクトリクルーティングは、従来のハローワークや求人サイトに求人を乗せる受動的な方法と組み合わせて行うことで、より高い効果を発揮することが出来ます。
ダイレクトリクルーティングで企業が積極的に優秀な人材を探し出し確保していく一方で、求人サイトやハローワークで求人を掲載し間口を広げて人材を探し出すことで、優秀な人材と巡り合える確率が高くなるのです。
このように、現代社会において、優秀な人材を確保するためには、受動的な人材探しだけでなく、ダイレクトリクルーティングのような能動的な人材探しも重要となっているのです。