駅までの通勤途中にある一角で最近、建物の建て替え工事がありました。厳密にいうと、持ち主が土地を手放して、購入した業者(ダイワハウス)が古家を取り壊し、再建築して、現在は建売住宅として販売しています。
ダイワハウスといえば、日本有数のハウスメーカーです。一流のハウスメーカーがどのような工事を行い、どのように販売をしていくのか、密かに興味を持って見ていました。
地盤改良・基礎工事と順調に工事が進んでいったあたりは、他の地場のハウスメーカーと大きく違った感じはしませんでしたが、本格的な建築工事が始まったあたりから、少しずつ中小のハウスメーカーとの違いを感じるようになってきました。
まず感じた違いは作業員の数です。同時に二棟建築していたこともありますが、ちょっと前に近所で行なっていた新築工事に比べて一棟あたりで50%増しくらいの作業員がいたように思います。秋台風の時期で工事のスケジュールから遅れがあったからかもしれませんが、朝早くから夕方遅くまで工事をして、日曜日に工事をしている姿も時折見かけました。
朝、出勤する時には、生活道路にトラックが止まっていて、夕方、帰宅する際にも同様の光景が見られました。また、作業員の自家用車を道路に無断で駐車したり、道路に作業員が座り込んで談笑する姿もしょっちゅうで、近所の主婦の方が遠巻きにして眉をひそめて話をしている姿を何度も見かけました。
そうこうする内に建物は完成し、近くに住む住人に話を聞いてみると、最初の頃は、一流のハウスメーカーであるダイワハウスがどんな家を建てるのだろうと興味を持っていたそうですが、今は快く思っていない様子が見て取れました。
結局、建売住宅として売りに出されたのですが、鉄骨を使ったダイワハウスと木造の地場のハウスメーカーを比べるつもりはありませんが、実際の販売価格的に見ても、近隣の同じくらい広さの土地・建物に比べて、60〜70%高いこともあり、日曜・祝日も見学者はほとんどないようです。
ダイワハウスといえば、テレビCM等で露出が多いハウスメーカーの一つですが、よく目にすればするほど、消費者としては期待感が高まります。実際に建築作業を行なっていたのは、ダイワハウスではなく外注先の施工業者ですが、消費者から見ると、外注先という意識では見ておらず、“ダイワハウスの工事”として見ています。
ハウスメーカーにとって、建築工事は重要なサービスの披露の場といって良いでしょう。ダイワハウスに限らず、知名度が高くなればなるほど、こういった一般の方の目に触れる重要な部分を大事にしていきたいものだと感じます。