一擲乾坤(いってきけんこん)

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一擲乾坤(いってきけんこん)一擲乾坤(いってきけんこん)

一擲乾坤(いってきけんこん)

古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。

その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。

今回選んだのは、

一擲乾坤(いってきけんこん)

という中国 唐代に活躍した韓愈の詩が出典の故事成語です。

「一擲乾坤(いってきけんこん)」とは

「一擲乾坤(いってきけんこん)」とは、
「運を天にまかせて、のるかそるかの大勝負をすること」を指します。

では、出典となった韓愈の詩「鴻溝を過ぐ」を見てみましょう。

龍疲れ虎困しみて川原を割く
億万の蒼生性命存す
誰か君王に勧めて馬首を回さしむ
真成に一擲乾坤を賭す

これを現代文に訳してみると

二人の英雄が戦い勝負はつかない。天下を二分しようと約束し合う。
戦いは止み、億万の民の生命は保たれる。
しかし、家臣は「いまこそ宿敵を亡ぼす天の時ではないか」と王に勧め、西方へ帰ろうとしていた馬首を東へ向かわせた。
そして、王は運を天に任せて大勝負をかけたのである。

という意味になります。

ちなみに「一擲乾坤」の元になった韓愈の詩は、秦滅亡後の天下分け目の戦いにおいて、劉邦の家臣が「今、項羽を攻めなければ、後顧に憂いを残すでしょう」と進言し、項羽を破った劉邦が天下を手にした故事からきています。

「一擲乾坤」の大勝負に打って出るようなことにならないのが一番ですが、人生の中で一度や二度は腹をくくらないといけない時はあります。

そんな時は、人事を尽くた上で、運を信じて勝負をかけましょう。

  

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