目次
一日三秋(いちじつさんしゅう)
古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。
その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。
今回選んだのは、
一日三秋(いちじつさんしゅう)
という中国の有名な古書「詩経」が出典の故事成語です。
「一日三秋(いちじつさんしゅう)」とは
「一日三秋(いちじつさんしゅう)」とは、
「早く来て欲しいという気持ちが強く、非常に待ち遠しいこと」を指します。
では、出典となった「詩経」の一節を見てみましょう。
彼の葛を采らん
一日見わざれば、三月の如し
彼の蕭を采らん
一日見わざれば、三秋の如し
彼の艾を采らん
一日見わざれば、三歳の如し
一日見わざれば、三月の如し
彼の蕭を采らん
一日見わざれば、三秋の如し
彼の艾を采らん
一日見わざれば、三歳の如し
とあり、現代文に訳すなら、
あそこにある葛を取りに行ったが、好きな人には会えなかった。
一日会えないだけで、三か月会えなかったように感じる。
あそこにある蕭を取りに行ったが、好きな人には会えなかった。
一日会えないだけで、秋を三度重ねたように感じる。
あそこにあるよもぎを取りに行ったが、好きな人には会えなかった。
一日会えないだけで、三年も経ったように感じる。
一日会えないだけで、三か月会えなかったように感じる。
あそこにある蕭を取りに行ったが、好きな人には会えなかった。
一日会えないだけで、秋を三度重ねたように感じる。
あそこにあるよもぎを取りに行ったが、好きな人には会えなかった。
一日会えないだけで、三年も経ったように感じる。
といった感じになります。
今日では「一日三秋」よりも、さらに言い方を誇張した「一日千秋(いちじつせんしゅう)」が使われることの方が多くなっています。