孫子の七計
「孫子」は、二千数百年前の弱肉強食の時代に生きた孫武が書いた兵法書です。
その中から、今回は孫子が挙げた「七計:戦いの勝敗を決める7つの基本条件」という言葉を見てみることにしましょう。
これを校ぶる(くらぶる)に計を以てして、其の情を索む(もとむ)。
曰く、主、孰れか(いずれか)有道なる、将、孰れか有能なる、天地、孰れか得たる、法令、孰れか行わる、兵衆、孰れか強き、士卒(しそつ)、孰れか練いたる(ならいたる)、賞罰、孰れか明らかなると。
吾(われ)、此れを以て勝負を知る。
が「七計」に関するくだりで、現代語訳にすると、
7つの基本条件をもって、自国と敵国の力量を比べてその優劣を求めるのである。
どちらの君主の政治が良いのか
どちらの将軍が有能なのか
どちらの国が天の時と地の利を得ているのか
どちらの法が公正に執行されているか
どちらの軍隊がより強いのか
どちらの兵士がより訓練されているのか
どちらの賞罰が公正に行われているのか
私は、この「7つの基本条件」で勝負がどうなるかを知るのである。
どちらの君主の政治が良いのか
どちらの将軍が有能なのか
どちらの国が天の時と地の利を得ているのか
どちらの法が公正に執行されているか
どちらの軍隊がより強いのか
どちらの兵士がより訓練されているのか
どちらの賞罰が公正に行われているのか
私は、この「7つの基本条件」で勝負がどうなるかを知るのである。
という意味になります。
「五事」は絶対的な戦力を知る項目でしたが、この「七計」は敵対する相手との戦力(国力)比較をするための項目です。この七計で敵より優っていれば勝つ可能性が非常に高いと言えます。
この「七計」は現代のビジネスシーンでも同様で、例えば、
- どちらの経営者の経営が良いのか
- どちらの役員が有能なのか
- どちらが外部環境やマーケット環境に合致しているか
- どちらが規律正しい会社か
- どちらの営業力・開発力が強いのか
- どちらの組織力が強いのか
- どちらの社員の待遇が良いか
のように読み替えると、競合他社との力量を比較できると思います。