不落不昧(ふらくふまい)

故事成語 故事成語・ことわざ

不落不昧(ふらくふまい)

不落不昧(ふらくふまい)

古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。

その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。

今回選んだのは、

不落不昧(ふらくふまい)

という中国の古書「無門関」が出典の故事成語です。

「不落不昧(ふらくふまい)」とは

「不落不昧(ふらくふまい)」とは、
意志が強く、物欲に惑わされたり、堕落したりしない様子」を指します。

ちなみに出典となった「無門関」の一節を見てみると、

不落不昧、両菜一賽。
不昧不落、千錯万錯。

となりますが、現代文に訳すなら、

「不落」も「不昧」も一つのサイコロのようなものである。
「不昧」と「不落」が別々のうちは堕落を繰り返すだけだ。

といった感じになります。「無門関」は禅のテキストのような書籍ですので、内容が奥深く難しいですね。

ちなみに「不落」は堕落しない、「不昧」は物欲に心が眩まされないという意味になりますので、物欲で心が眩んでしまううちは堕落から逃れることができないということが言いたいのでしょう。

人生の中では、様々な誘惑があります。適度な物欲は上昇志向にもつながるので否定はしませんが、物欲が過ぎると人格が変わってしまうこともあります。欲は際限ない欲を生み、いずれは堕落してしまうということを肝に命じ、自分の中の欲をコントロールしたいものです。

 

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