中小企業の求人採用の今後
職業柄、電車に乗ると必ず中吊り広告を見ます。
どういう業種が今、集客を必要としているのか?どういったデザインの広告が多いのか?など、中吊り広告から学ぶことが多いからですが、最近、その中吊り広告に企業の求人広告が増えてきています。
ということで、今回は中小企業の求人採用の今後について考えてみることにしましょう。
10年ほど前、私自身がある中小企業の人事担当だった時は、人材採用が必要になれば、リクナビやエンジャパンなどの転職サイトに求人広告を出していましたが、「未経験可」のように求人要件のバーを下げることで、30〜50名の応募があり、約10人の一人の割合で必要な人材が確保できていました。
しかし、その後、中小企業における求人広告の反応は徐々に悪化し、採用への応募数を確保することすら難しくなってきています。
そして、人材不足が顕在化している現在、企業だけでなく派遣会社などの人材会社も入り乱れて、限られたパイの獲得競争は激化する一方です。
数年前から成功報酬型の求人媒体が増えてきていますが、そのことは、求人広告を出しても採用できないケースが目立ってきたことの裏返しでもあります。
かといって、求人媒体を使わず、独自で求人を集客をしていくのもかなり厳しいのが実情です。
独自求人であれば、リスティング広告やディスプレイ広告に出稿する選択肢が頭に浮かびますが、リスティング広告はクリック単価が高くなり過ぎて、同業の大企業や人材会社に負けてしまいますし、ディスプレイ広告は、広告掲載を意図しないサイト上でも大量に配信されてしまい、やはり効率的な求人にはつながりません。
こうなってくると、中小企業が競合他社に比べて有利に求人活動をしていくには、自社で発信力を持っているか否かが大きな分かれ目になるでしょう。
具体的には、SNSでフォロワーをたくさん持っているか、もしくはサイトアクセスの多い自社メディアサイト(キュレーションサイトなど)を持っているか、あたりがポイントになりそうです。
これからの人材難の時代、自分の会社は規模が小さい中小企業だからと発信力を高める努力を怠るのではなく、「規模が小さい中小企業だからこそ」発信力を高めておかなければなりません。
御社ではSNSのフォロワーを増やす努力をしていますか?キュレーションサイトなどの自社メディアサイトの構築を進めていますか?