塗炭に墜つ(とたんにおつ)
古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。
その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。
今回選んだのは、
塗炭の苦しみ(とたんのくるしみ)
という中国の有名な古書「書経」が出典の故事成語です。
「塗炭に墜つ(とたんにおつ)」とは
「塗炭に墜つ(とたんにおつ)」とは、
「塗炭の苦しみ」とも言われ、「大変な困難の中にあり、非常に苦しいこと」を指します。
では、出典となった「書経」の一節を見てみましょう。
有夏昏徳として、民塗炭に墜つ。
とあり、現代文に訳すなら、
夏の傑王は、不徳の暴君だったので、民は泥にまみれ、火に焼かれるような苦しみを味わった。
といった感じになります。
物事を新しくやる時、「塗炭の苦しみ」を味わうことがあります。
そんな時、「塗炭の苦しみ」から脱することができるのは、やる遂げるという強い決意と勇気、そして実行力です。一歩一歩着実に努力をしていけば、大体のことは叶うと信じて前に進んでいきましょう。