職業柄、ホームページの売買時の査定を依頼されることがあります。
今回は御社のホームページの価値を知る方法を書いてみようと思います。
単純ですが、査定額はホームページがいくらの利益を生み出すかで計算します。例えばホームページへのアクセスがなく何も生み出していないホームページは0円の査定となります。よく「このホームページは○百万円で作ったんだよ」言われることがありますが、実はホームページの価値を査定する上でいくらで作ったかは全く意味がありません。あくまでいくらの利益を生み出すかが重要です。
具体的に重要な指標としては、
- ホームページへのアクセス数(広告経由のアクセスは除外します)
- ホームページのお問い合わせ率・購入率(CV率ともいいます)
- お問い合わせ→成約の場合の成約率
- ホームページから成約した商品・サービスの平均単価
この4つがホームページの価値をほぼ決定付けます。
では、ここまで内容をもとに御社のホームページの価値を考えてみましょう。上記の4つの指標は一見難しく見えるかもしれませんが、すべての指標を掛け合わせるとホームページ経由での売上高をあらわしています。
例えば、
- アクセス数:100人/日
- お問い合わせ率:1%
- 成約率:15%
- 平均単価:20,000円
だったと仮定すると、1日あたりのホームページ経由の売上高は、
100人×1%×15%×20,000円=3,000円 となります。
1日3,000円ですので、1ヶ月で90,000円の売上高というのが、このホームページが生み出す月あたりの価値ということです。さらにこのホームページ自体の価値は、大雑把ですが売上高の4ヶ月分で見積もると、36万円というのがおおよその査定になってきます。
あれ?意外にホームページの価値は低いと思われるかもしれません。
もっと言うと、1日に広告を経由しないアクセスが100人あるホームページはかなりの少数派です。1日あたりのアクセス数が10人未満というホームページはざらにあります。ということは、平均的なホームページは36万円どころか、更に安い価値しかないということになります。
大都市部の売買仲介不動産会社のように成約時の平均単価が200万円を超えるような業種であれば数百万円を投じてホームページを制作するのはありですが、一般的な業種だとホームページの価値を考えながら制作予算を考えていかないとインターネット販売は赤字に陥ってしまいます。
一度計算してみると、「黒字にできる自社のホームページ制作予算」は本来かなり狭い範囲であることがわかるかと思います。