捲土重来(けんどじゅうらい)

故事成語 故事成語・ことわざ

捲土重来(けんどじゅうらい)

捲土重来(けんどじゅうらい)

古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。

その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。

今回選んだのは、

捲土重来(けんどじゅうらい)

という中国唐代の詩人 杜牧が作った「烏江亭に題す」という詩が出典の故事成語です。

「捲土重来(けんどじゅうらい)」とは

「捲土重来(けんどじゅうらい)」とは、
「一度敗れた者が、再び勢いを盛り返して巻き返す」という意味で使われます。

では、出典となった「烏江亭に題す」の一節を見てみましょう。

勝敗は兵家も事期せず
羞を包み恥を忍ぶは是れ男児
江東の子弟才俊多し
卷土重来未だ知るべからず

とあり、現代文に訳すなら、

戦いの勝敗は兵法家でも予測はつかないものである。
再起を期すために恥辱に耐え忍ぶ、これでこそ男子である。
江東の若者には、優れた人物が多い。
兵を立て直して再び雌雄を決していたら、結果はどうなっていたか分からない。

といった感じになります。

「烏江亭に題す」は、杜牧がこの烏江亭を訪れた時に、この地で自ら命を絶った項羽を偲び、その死を惜しんで詠んだ詩です。

物事は諦めてしまえば、全てが終わってしまいます。失敗したとしても、諦めず「捲土重来」を期すことこそ人生で一番重要なことではないでしょうか。

 

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