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救火揚沸(きゅうかようふつ)
古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。
その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。
今回選んだのは、
「救火揚沸(きゅうかようふつ)」
という中国の古書「史記」が出典の故事成語です。
「救火揚沸(きゅうかようふつ)」とは
「救火揚沸(きゅうかようふつ)」とは、
「火に油を注ぐこと。目的と手段がちぐはくで、かえって逆効果になる」という意味です。
物事を変えようとする時「目的と手段」が問われます。通常「自分たちが何をなそうとするのか」という目的があって、その目的を達成するために「取るべき手段」を決めて行動するわけです。
話を「救火揚沸」に戻しましょう。「救火揚沸」という言葉を見ていると、ふと民進党の解党のことを思い起こしました。
衆院解散に伴い、民進党の代表である前原誠司氏が「安倍政治を止める」ために、民進党を解党して主義主張が大きく異なる希望の党への合流を決めましたが、前原代表の発言を見ていると、目的が「安倍政治を止めること」で、手段が「主義主張が異なる希望の党との合流」というようにしか見えず、これでは大義名分に欠け、国民の理解を得ることはできません。
このように大事を成す時であればあるほど「目的と手段」の設定は重要です。物事が上手くいかない時は「目的と手段」がちぐはぐになっていないかを冷静に考え直すことも必要でしょう。