既往不咎(きおうふきゅう)

故事成語 故事成語・ことわざ

既往不咎(きおうふきゅう)

既往不咎(きおうふきゅう)

古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。

その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。

今回選んだのは、

「既往不咎(きおうふきゅう)」

という中国の有名な古書「論語」が出典の故事成語です。

「既往不咎(きおうふきゅう)」とは

「既往不咎(きおうふきゅう)」とは、
過去のことをとがめるよりも、むしろ将来を慎むことが大切である」という意味です。

ちなみに出典となった「論語」の一節を見てみると、

哀公、社を宰我に問う。宰我が、対えて曰く、夏后氏は松を以てし、殷人は柏を以てし、周人は栗を以てす。曰く、民をして戦栗せしむと。子、之を聞きて曰く、成事は説かず、遂事は諫めず、既往は咎めず。

となりますが、現代文に訳すなら、

魯国の君主 哀公が孔子の弟子の宰我に土地の神の祀り方について尋ねました。宰我は「夏の時代には松を植え、殷の時代には柏を植えました。周の時代になってからは栗を植えましたが、それは人民を戦慄させるという意味でした」と答えました。孔子はこのことを聞くと「できてしまったことは、言っても仕方がない。やってしまったことは、諌めても仕方がない。過ぎてしまったことは、とがめても仕方がない」と言ったそうです。

といった感じになります。

どんな人でも必ず失敗しますが、人の成長とは、失敗から学び、次はどうやったらうまくいくのかを考えるところから生まれます。

同じ失敗を何度も繰り返すのでもない限り、起きてしまった失敗を咎めるよりも、どうすれば失敗が起こらなかったのかを考え、さらに自分がどう行動していくべきかを考えて実践していくことこそ必要だと思います。

 

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