白頭新の如く、傾蓋故の如し

古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。

その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。

今回選んだのは、

「白頭新の如く、傾蓋故の如し
（はくとうしんのごとく、けいがいこのごとし）」

という中国の有名な古書「史記」が出典の故事成語です。

「白頭新の如く、傾蓋故の如し」とは、
「長い時間を掛けても薄い付き合いのこともあるし、初対面でも意気投合して親しくなることもある」という意味です。

ちなみに出典となった「史記」の一節を見てみると、

諺に曰く、白頭新の如く、傾蓋故の如き有りと

となりますが、現代文に訳すなら、

白髪になるまで長く付き合っても初対面のような薄い付き合いもあれば、道端で車を止めて話をしただけでも古くからの友人のように親しくなることもある。

といった感じになります。

人との付き合いは、付き合った時間も重要ですが、「白頭新の如く、傾蓋故の如し」のような場合も確かにあります。相性とか運命とか色々と言われますが、私自身は、人と人は会うべきタイミングがあって、双方が望んでいるタイミングで出会った人は意気投合し、そうでなければ心に響かないのではないかと思っています。

人との出会いとは、何とも不思議なものです。