知勇兼備(ちゆうけんび)

故事成語 故事成語・ことわざ

知勇兼備(ちゆうけんび)

知勇兼備(ちゆうけんび)

古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。

その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。

今回選んだのは、

知勇兼備(ちゆうけんび)

という中国の有名な古書「史記 藺相如伝」が出典の故事成語です。

「知勇兼備(ちゆうけんび)」とは

「知勇兼備(ちゆうけんび)」とは、
「知恵と勇気を兼ね備えていること」です。

では、出典となった「史記」の一節を見てみましょう。

相如一奮其氣、威信敵國、退而讓頗、名重太山、其處智勇、可謂兼之矣。

とあり、現代文に訳すなら、

藺相如は、その威が敵国にまで及び、官職を退いて廉頗に譲った後も、その名声は泰山よりも重かったのである。藺相如は智勇に優れ、智勇を兼ね備えた人物というべきだろう。

といった感じになります。原文では「智勇」となっていますが、現代では「知勇兼備」として使われることが多くなっています。

「知勇兼備」として史記に出てくる藺相如(りんしょうじょ)は、中国の戦国時代の末期に趙の宰相を務めた人物です。

史記を編纂した司馬遷は、この藺相如の能力を高く評価しており、史記の藺相如伝から「知勇兼備」の他にも「完璧」や「怒髪衝天(怒髪天を衝く)」「刎頸の交わり」などの故事成語が生まれています。

 

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