第四の権力とは
第四の権力とは、簡単に言うと「マスコミや報道機関」を指します。立法と行政、司法の三権に加えて、それらを監視する役割を「マスコミや報道機関」が持っており、それを三権に続く“第四の権力”と呼んでいます。
三権は直接・間接の違いはあります(司法は最高裁裁判官の国民審査)が、投票により国民からの付託を受けています。しかし、通常、国民は三権の活動をリアルタイムに知ることはできません。
そこで、日々ニュースでその活動内容や問題点を広く知らせることで、国民の知る権利を担保するというのが、「第四の権力」たる報道機関の使命です。
国民は、報道機関の報道内容を踏まえて、三権の活動内容を評価し、次回の投票に反映していくことになりますので、マスコミなどの報道機関は、立法と行政、司法といった3つの権力が正しく機能しているかをチェックし、事実を報道する義務があります。
しかし、昨今、第四の権力である報道機関の存在意義が揺らいできています。
本来、報道機関がすべき「事実を正確に伝える」ということから逸脱し、自らの思想信条のために「事実を捻じ曲げ」、あるいは「事実の都合の良い情報だけを切り取る」ことで印象操作をしたり、自分たちにとって都合の悪い情報は報道しない「報道をしない自由」を行使したりするケースが目立つようになってきています。
フェイクニュースという言葉も生まれたように、結果として報道機関が「国民の知る権利」を阻害し、報道機関が政治信条に基づき、意図的に国民の考えをミスリードしようとする動きが活発化してきています。
その結果、物事の本質を捉えず「木を見て森を見ない」ニュースがテレビ・新聞などに溢れている現状です。
中立的な立場で「事実を伝える」報道機関はすでに過去のものになっており、「第四の権力」はその存在意義をなくしていると言っても過言ではないでしょう。
欧米では、報道機関への信頼度が低く、良い情報も悪い情報も自分でよく考えて上手く利用していますが、日本では、昔から新聞や雑誌に掲載されている記事を信ぴょう性が高いものだと考える傾向にあるため、マスコミの意図するように国民感情が動きやすいと言われています。
これからは、日本においても、誤った情報によってミスリードされないよう、報道機関からの一方的な報道内容を鵜呑みにするのではなく、インターネットなどを活用し、視点の違う複数の情報を自ら入手し、事実関係を調べることが重要です。
そういった意味では「第四の権力」はマスコミなどの報道機関から、すでにインターネット検索などへ移っているのかもしれません。
“第四の権力”メディアの終焉・・・
メディアの「報道の自由」乱用と“第四の権力”の終焉を見てみる