管鮑の交わり

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管鮑の交わり

管鮑の交わり(かんぽうのまじわり)

古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。

その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。

今回選んだのは、

管鮑の交わり(かんぽうのまじわり)

という中国の有名な詩人 杜甫の「貧交行」が出典の故事成語です。

「管鮑の交わり(かんぽうのまじわり)」とは

「管鮑の交わり(かんぽうのまじわり)」とは、
春秋時代の斉の管仲と鮑叔のように「互いに理解し信頼し合い、利害に左右されることのない厚い友情」を指します。

では、出典となった杜甫の「貧交行」の一節を見てみましょう。

手を翻せば雲となり 手を覆えば雨
紛紛たる軽薄 何ぞ数うるを須いん
君見ずや 管鮑 貧時の交わり
この道 今人 棄てて土の如し

とあり、現代文に訳すなら、

手を上に手を上に向ければ雲となり、下に向ければ雨となる。
軽薄な人達が世の中には満ちあふれている。
君は、春秋時代の管仲と鮑叔牙とが貧しい時にどんな交わりをしていたか、見たことがないのか。
そんな友情も今では誰も気に留めるものがない。

といった感じになります。

「管鮑の交わり」といえば、
親友であった管仲と鮑叔が一緒に商売をした際、貧しかった管仲が分け前を多く取ったこともあっても鮑叔は一言も責めなかったばかりか、鮑叔は斉の宰相に管仲を推薦し、一方、管仲は「我を生みし者は父母、我を知る者は鮑叔なり」と語って、二人の友情は生涯変わることなく続いたという故事にちなんだ言葉です。

人生の中で一人でも「管鮑の交わり」のできる友人と出会いたいものですね。

 

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