統合失調症とは
統合失調症とは、こころの病気の一つに分類されます。この病名を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?
ここでは、統合失調症の症状や経過などの特徴について説明してみましょう。
統合失調症の特徴
統合失調症とは、その特徴によって主に2つの種類に分けることができます。
一つは陽性、そしてもう一つは陰性です。陽性の症状とは、主に妄想や幻覚といった症状を指し、一般的に知られている代表的な症状が多く当てはまります。一方で陰性の症状とは、社会的引きこもりである自閉や感情の平板化など、比較的目立ちにくい症状を指します。
それでは次に、これら二つの症状をもう少し具体的に見ていきます。
まずは、陽性症状からです。
統合失調症の陽性症状
妄想
妄想とは、明らかに間違った状況や考えに対して、強い確信を持ってしまう状態を指します。本人にとっては正しいと思っている内容でも、それを説明される他者にとっては理解しがたいもので、矛盾点を孕みます。しかし、そのことを指摘しても本人には受け入れることができません。
幻覚
幻覚とは、実際に起きていない事柄をまるで本当に起きているかのように錯覚してしまう状態を指します。誰かの声が聞こえてくるような幻聴や、存在していないものが見える幻視、匂いを感じる幻嗅、感じる幻触などがあります。
思考障害
思考障害は、自分の思考が混乱することで、まともな会話が行えないような、考え方に一貫性がなくなる状態を指します。
以上が、陽性症状の主な内容になります。次は、陰性症状です。
統合失調症の陰性症状
感情鈍麻
感情鈍麻は喜怒哀楽の感情が乏しくなる他、他者への共感性も薄れていきます。周囲への関心がなくなっていく症状です。
意欲の欠如
自ら意欲的に行動を起こすことができなくなる症状です。入浴などの日常的な行動すらも関心がなくなるため、周囲からの促しがないと行動することができなくなります。
自閉
自閉とは社会的引きこもりのことで、自分だけの世界に閉じこもることで、他者とのコミュニケーションを拒みます。
思考が貧しくなる
会話をしていても十分に理解ができなくなったりします。そのことから無口になったり、会話が少なくなっていきます。
以上が、統合失調症の具体的な症状になります。
次にその経過ですが、統合失調症は、前兆期、急性期、休息期、回復期の4つに分類されます。症状の前兆を経たのち発症し、治療によって落ち着きを取り戻して、最後に心身の安泰を迎える回復期となります。