良薬は口に苦し

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良薬は口に苦し

良薬は口に苦し(りょうやくはくちににがし)

古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。

その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。

今回選んだのは、

良薬は口に苦し(りょうやくはくちににがし)

という中国の有名な古書「韓非子」が出典の故事成語です。

「良薬は口に苦し」とは

「良薬は口に苦し」とは、
よく効く薬は苦くて飲みにくいということから「ためになる忠告は聞くのが辛いものだ」という意味で使われます。

では、出典となった「韓非子」の一節を見てみましょう。

夫れ良薬は口に苦し、而れども智者は勧めて之を飲む、其の入りて己の疾を已むるを知ればなり。

忠言は耳に拂らう、而れども明主は之を聴く、其の以て功を致す可きことを知ればなり。

とあり、現代文に訳すなら、

良く効く薬とは苦いものだが、知恵のある人は敢えて苦い薬を飲む。それは、苦い薬ほど体に入ると自分の病気を治すという事を知っているからである。

臣下が主君にする忠言も、主君にとって耳の痛い意見でも、聡明な主君は、忠言を聞き入れて、正しい意見であれば実行するのである。

といった感じになります。

「良薬は口に苦し」といえば、企業の経営者が留意しておくべき大切な言葉の一つです。

勇気を出してしてくれた部下の忠言を聞き入れることができるかどうかが、経営者の度量と言っても過言ではないでしょう。

 

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