遠謀深慮(えんぼうしんりょ)

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遠謀深慮(えんぼうしんりょ)遠謀深慮(えんぼうしんりょ)

遠謀深慮(えんぼうしんりょ)

古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。

その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。

今回選んだのは、

遠謀深慮(えんぼうしんりょ)

という中国の古書で賈誼が書いた「過秦論」が出典の故事成語です。

「遠謀深慮(えんぼうしんりょ)」とは

「遠謀深慮(えんぼうしんりょ)」とは、
「先々のことまで考えて周到にはかりごとを立てること」を指します。

では、出典となった「過秦論」を見てみましょう。

秦の天下が弱小だったわけではない。雍州の地があり、崤山と函谷関の固い守りがあった。陳渉の地位は斉・楚・燕・趙・韓・魏・宋・衛・中山の君のように尊いものではなかった。武器となった鋤や鍬は、戟や矛のように鋭利ではなかった。徴集された人々は諸侯の正規兵に匹敵するものではなかった。深謀遠慮も行軍用兵の道も、かつての士に及ぶものではなかった。

しかし、戦国時代の諸侯は秦を倒すことができなかったのに、陳渉は成功した。これはなぜだろうか?もし秦以外の諸侯と陳渉の長短や大小を較べ、権勢や力を較べるとしたら、双方の差は歴然としている。

秦は辺境の地から天下を取り、八州(豫、兗、青、揚、荊、幽、冀、并州)を支配して、諸国の王を臣従させた。その後、百余年を経て天下を平定し、殽山と函谷関に守られた地を宮にすることができた。ところが一夫が難を為しただけで七廟が破壊され、その身は人の手に殺されて天下の笑い者になった。

これはなぜだろうか?天下を治めたにもかかわらず、仁心を施さなかったことで、情勢が正反対に変わったのである。

「遠謀深慮」といえば、経営者にとって必須の資質ではないでしょうか。

職業柄、よく中小企業の経営者の方と会う機会がありますが、日頃の業務に振り回されている経営者をたまに見かけます。

会社の先々をことを考えて、段取りを立てていくことは経営者にしかできない仕事です。ある程度の規模の会社になってきたら、日常業務は部下に任し、経営者は先を見据えて考えることを本来業務としたいものです。

 

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