インカムゲインとキャピタルゲイン

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インカムゲインとキャピタルゲイン

インカムゲインとキャピタルゲイン

インカムゲインキャピタルゲインというのは投資や資産運用などで用いられる用語で、投資したもの、資産運用しているものがどのようにして利益を生み出すかというその性質の違いによって2つに分類したものです。

インカムゲインやキャピタルゲインは、あくまでどのようにして利益を生み出すかという性質に注目したものであり、その絶対額の大きさとか利益の得られる可能性、あるいはもともと何に投資して運用しているかということとは直接の関係はありません。

インカムゲインとは、投資したものそのものの値段が変動することではなく、ただそれを持ち続けているだけで定期的に得られる利益を指します。これに対してキャピタルゲインとは、ただその投資商品を持ち続けているだけで定期的に得られるものではなく、その商品そのものの価格が上昇することにより、購入時よりも高い価格で売却することによってその差額が利益となること、あるいは実際に売却せずとも含み益を生じることを指します。

言葉で説明してもなかなか分かりにくいかもしれませんので、実際の例をいくつか挙げて説明してみましょう。

例えば定期預金を考えてみます。今では定期預金の金利はほとんどゼロに近いですから、これをまともな投資や資産運用と考える人はあまりいないかもしれませんが、基本的な資産運用方法の一つであることは間違いありません。定期預金の場合、わずかながらも金利があり、利子がつきます。これはインカムゲインにあたります。まさに、定期預金を持ち続けている限り定期的に得られる利益です。

一方で定期預金の場合は、まさかその商品そのものの価値が上昇することは原理的にありえません。100万円の定期預金は、利子を除けば1年経とうが10年経とうがその価値は同じ100万円で変わることはありません。つまりキャピタルゲインは原理的に得られない投資商品ということです。

では、株式投資を考えてみましょう。株式の場合、株価は常に変動しています。ある日に一株100円であったものが、別の日には150円になっていたり200円になっていたりします。これはキャピタルゲインです。株式という商品そのものの価値が変動したのです。

一方で、株式の場合はインカムゲインはないのでしょうか。そうではありません。株式の場合は配当金というものがあります。これは株式の価値の変動とは直接の関係はなく、ただ株式を持ち続けているだけで得られるものです。

このように、インカムゲインとキャピタルゲインは利益の生み出し方によって分類されます。