金城湯池(きんじょうとうち)
古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。
その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。
今回選んだのは、
金城湯池(きんじょうとうち)
という中国の古書「漢書」が出典の故事成語です。
「金城湯池(きんじょうとうち)」とは
「金城湯池(きんじょうとうち)」とは、
防備が堅固な城壁と熱湯が煮えたぎり近づけない堀というたとえから「敵から侵略されない堅固な備え」を指します。
ちなみに出典となった「漢書」の一節を見てみると、
必將嬰城固守、皆為金城湯池、不可攻
となりますが、現代文に訳すなら、
城を固守すること間違いないでしょう。そうなれば、敵を寄せ付けぬ強固な城となって攻めようがなくなります。
といった感じになります。
実は、この漢書の中で「金城湯池」は「降伏をしようとしている人に対して厳罰を下してしまうと、他の人たちも防備を固めて攻めようがなくなるので、寛容な処遇をすべきである」という意味合いで使われています。
厳格すぎる対応は、反作用として「金城湯池」を生み出すことが往々にしてあります。中小企業をより大きな組織にしていくには、人に対して寛容であることも必要なのかもしれません。