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鶏口となるも牛後となるなかれ
(けいこうとなるもぎゅうごとなるなかれ)
古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。
その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。
今回選んだのは、
「鶏口となるも牛後となるなかれ
(けいこうとなるもぎゅうごとなるなかれ)」
という中国の有名な古書「史記」が出典の故事成語です。
「鶏口となるも牛後となるなかれ
(けいこうとなるもぎゅうごとなるなかれ)」とは
「鶏口となるも牛後となるなかれ」とは、
「大きな組織の末席にいるよりも、小さな組織のトップでいる方が良い」という意味です。
ちなみに「鶏口となるも牛後となるなかれ」は、中国の戦国時代の縦横家であった蘇秦の言葉です。
蘇秦は「鶏口となるも牛後となるなかれ」という言葉によって、燕と趙との同盟を皮切りに韓・魏・斉・楚の六国を同盟させる「合従策」を成し遂げ、十五年もの間、大国であった秦の侵攻から各国を守りました。
「鶏口となるも牛後となるなかれ」という言葉を現代において考えると、「鶏口」も「牛後」もどちらが良いというわけではありませんが、例えば、大きな企業の一社員で終わる人生も、終身雇用の崩壊とともにそれなりのリスクを孕むようになってきています。
一方ビジネス環境は、参入障壁の低下やインターネットの発達でアイデアや努力次第で生きていくに困らない生活を送っていくことも可能な世の中になりつつあります。副業への会社側の許容度も以前に比べて増してきていますので、「鶏口となるも牛後となるなかれ」という思考でまずは副業から「鶏口」になるべくチャレンジしてみるのも良いかもしれません。