比例順位が公示日当日でも決められない希望の党
衆院選の公示日となった10月10日午前、希望の党は比例単独名簿を発表しました。
比例名簿は、公示日前日には公表されているのが通例で、公示日当日の比例名簿発表は極めて異例のことです。公示日当日の比例名簿発表だけでも驚かされますが、さらに驚いたのは「まだ名簿順位がない状態」での公表となったことです。
希望の党本部によると「現在、調整中」とのことですが、公示日当日でも比例名簿に順位が付けられていないドタバタの状態では、選挙に勝てるはずもありません。
衆議院の比例区は、比例名簿の順位順に当選者が決まりますから、公示日当日のやっつけ仕事で比例順位を決められては、立候補者はたまったものではないでしょう。
入党時の「踏み絵」による選別や選挙資金の自己負担などと合わせて、元民進党の議員にとっては禍根を残す衆院選になりそうです。
元々安倍一強政治を止めることが目的で戦っている元民進党の候補者達にとって、政権交代のできない不人気な政党に留まる意味はないはずです。今頃は「こんなはずではなかったのに・・・」と思っている希望の党の候補者が多いのではないでしょうか。
希望の党は必ず分裂する
都政を顧みず、日々劇場型の政治を繰り広げる小池百合子代表の姿を嫌ってか、直近の世論調査では、希望の党の支持率は急速に落ちています。このまま行くと希望の党の候補者は、衆院選では大敗して死屍累々の状態になりそうで、民進党からの合流組からは、民進党を解党せずそのままで戦った方が良かったという声が必ず出てくるでしょう。
そうなると、衆院選が終わった段階でブームが過ぎた希望の党から分裂して、立憲民主党に合流あるいは別の新党の旗揚げになる可能性が高いと思われます。
しかし結局は「安倍一強政治の阻止」なる政治目的を掲げている限り、離合集散する政治屋集団にしかならないのですが、希望の党も、希望の党に合流した元民進党も、党を割った立憲民主党も、その辺をしっかりと受け止めない限り、一時のブームはあったとしても政権交代が担えるような政党を作ることはできないでしょう。
将来の国民の為にどういった政策が必要で、自分達はどうやってその政策を実現するのかを訴えることこそ今の野党に望まれているのですが、一体、いつになったら気付いてくれるのでしょうか?