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NHKグループの東京オリンピック関連事業で不正会計か
NHKの子会社であるNHKグローバルメディアサービス(NHK G-Media)が、東京オリンピック関連のサイト制作で不正会計を行なっている疑惑が浮上しました。
この疑惑ですが、東京オリンピック開催に向け、2年以上前にNHKグローバルメディアサービスが制作したオリンピック関連サイト「SPORTS SOCIAL STUDIES(仮称)」が「ある理由で」お蔵入りになったことが発端だったようです。
関係者の証言によると、このオリンピック関連サイトは、直接費だけで約8,000万円、その他費用も合わせると約1億円が投じられた言われる大きなプロジェクトでしたが、なぜか一度も公開されることなく、今なおテストサーバー上にひそかに眠っていると言うのです。
NHKグローバルメディアサービス内部の派閥争いが原因?
このオリンピック関連サイトが日の目を見なかったことについては、様々な理由があるようですが、関係者の証言を総合すると、制作を行ったNHKグローバルメディアサービス上層部の主導権争いが主要因だったようです。
NHKグローバルメディアサービス社内での主導権争いの結果、「SPORTS SOCIAL STUDIES」は、上層部により存在自体が最初からなかったものとされた
というのが、どうやら真相のようです。
1億円の費用はどこに消えた?
そうなると気になるのは、総額1億円と言われる制作費用の処理です。NHKの子会社とはいえ、NHKグローバルメディアサービスは直近の決算で売上高226億円程度の会社ですから、社内的にオリンピック関連サイト自体の存在を消すことはできても、制作に伴い発生した1億円とも言われる費用を消し去ることは容易ではありません。
そこで、NHKグローバルメディアサービスが行ったのは、発生した費用を全く別の案件に分散する“費用の付け替え”と、サイト制作に関する取材費・記事制作費など数千万円分を外注先に支払わずにもみ消す“踏み倒し”だったようです。きっと葬り去った案件への支払いはできないということなのでしょう。
公共放送であるNHKの子会社が、外注先に対して巨額費用を踏み倒し、不正経理を行うとは、にわかには信じがたいことですが、関係者の証言をまとめると、実際に“踏み倒し”が行われ、不正な経理処理により様々な他案件に付け替えられた可能性が非常に高そうです。
NHK子会社の不正にとどまらない!?
調査を進めていくと、この問題は NHKグローバルメディアサービスの不正経理だけにとどまらない問題のように思えます。先にあるのは巨額の資金が動くオリンピック関連ビジネス。現時点で断定はできませんが、NHK本体や東京オリンピックの関連外郭団体を巻き込んだ不正に発展するかもしれません。