クラスター分析とは?

マーケティング用語

クラスター分析とは?今回は、クラスター分析について説明してみましょう。

クラスター分析とは、似たもの同士を集めてグルーピングして、その似たものを分析するためのフレームワークです。

そもそも「クラスター」という言葉は、もともとは果物の房、あるいは塊、群れ、集団というような意味を持つ英単語です。同じようなものが密集している様子を表すときに使います。一番身近なものとしては葡萄の房が分かりやすいところでしょう。

世の中には様々なものが存在し、似ているものもあれば異なったものもあります。それを区分して、科学的に分析することが、特にマーケティンリサーチという面で、有用性が見られたことから「クラスター分析」は生まれました。

特に、商品やサービスを提供する側からすると、売れ筋のものの分類、影響を与えるイメージワードやイラスト、消費者の好みの傾向分析、あるいは消費者そのものをセグメントすることで効果的な分析が可能になります。

その結果、消費者の視点で物事を発見することが出来たり、市場で欲しがる新商品や新サービスの発見につなげることができるというわけです。

このクラスター分析では、階層別クラスター分析非階層クラスター分析といった2つのアプローチの仕方があります。

階層別クラスター分析は、ほぼ似たものをくくって一つのクラスターとして捉えていくもので、最初に小さなクラスターまとめて、いくつかにして、それら小クラスター同士で、似たものので中クラスターを作り、さらに中クラスターの集合で大クラスターを作り上げます。

体系的階層的に捉えることができるので、相互のクラスターの相関関連や影響関係、あるいは反発関係などを掴み切ることが可能になります。ただ、似たものが多すぎると、掴まえ所がなくなるという欠点はあります。

その階層別クラスター分析の欠点をカバーしようというのが、非階層別クラスター分析です。非階層別クラスター分析には、いろいろなアプローチ方法がありますが、たとえば、あらかじめクラスター範疇を決めておいて、その範疇毎に情報などを集めて、その結果クラスターごとの特徴や相違を分析するという方法です。

分析する対象物がたくさんあるようなときには、非階層別クラスター分析の方法の方が有効性が高いということで頻繁に使われます。しかし、分析者の主観でクラスター範疇が決まってしまうということになるので、分析者の力量如何で大きなぶれが生じるという欠点もあります。また、どのくらいの数量のクラスターを用意するかによって成果に差が出てしまうというところもありますので注意が必要です。