ヴェブレン効果とは、簡単に言えば、製品の価格が高まることによって製品の効用も高まる効果のことを指します。
ヴェブレン効果ではブランド品などが例としてあげられることが多く、ブランド品は物自体が良いことに加えて価格が高いということによって希少価値が生まれ価値が高まるものとなっています。
価格が高いということは入手をするのが難しいものとなりますから、誰でも簡単に手に入れることができるものではありません。誰でも簡単に手に入れることが出来ないからこそ、高いお金を出して購入をする価値があり見せびらかしたいという気持ちが生まれやすくなります。
つまり、ブランド品などは下手に価格が安いよりも価格が高いほうが売れやすい場合が多く、必ずしも良いものを安く売ることが正解ということにはならないのです。
消費者の心理からいっても、物の値段には理由があり高いものは良いもので、安いものはそれなりという考え方があります。そのため、品質に間違いのないものであれば、安い値段をつけるよりは高い金額をつけたほうが、売れやすくなることもあるのです。
ヴェブレン効果が発揮された事例としてあげられるものとして、宝石商の話があり宝石を安い値段で売っていたにも関わらず全く売れなかったところが、価格を倍にした途端に飛ぶように売れていったという話があります。
宝石というのは元々価値の高いものといて扱われますが、それが安値で売られていると価値の無いものだと消費者は判断することになります。そして、宝石を欲しがるという人は効果で価値のあるものを身に付けているという充実感を得たくて購入をしている部分がありますから、安価で簡単に購入をすることができるものでは魅力的には感じないのです。
価格が倍になったことによって、誰でも手に入れることができるものではなくなることから、価値の高いものを手に入れることができるという実感を得るために本質的な価値の変わっていない宝石が飛ぶように売れることになったというわけです。
一般的な感覚としては物が売れないときにはそれが商品の価値に見合っていない金額になっているということであり、多くの場合には高すぎると考えるのが普通です。
しかし、ヴェブレン効果の場合にはその逆となり適正価格と比較をして安すぎるということになるのです。
現実的にはなかなか安すぎて売れないと言うものはそれほど多くありませんが、ブランディングに成功をしたものであれば高くしたほうが売りやすいということもあることを理解しておくことも大切です。