スキャロンプランとは?

経営に役立つ用語

スキャロンプランとは?

スキャロンプランとは

今日の日本の経済は低成長が続いており、その中で企業が生き残るためには、ただ単純に売上だけが増加すれば良いというわけではなく、売り上げの増加と共に、費用の削減を行っていく必要があります。

特に、企業における費用の割合の多くを占める人件費の削減は、近年の重要な課題にもなっており、出来るだけ雇用を守りつつ、いかに総額人件費を削減できるかが重要になっています。

そこで最近注目されているのが、人件費の中でも重要な項目である賃金給与、賞与などの報酬の計算方法です。

報酬の計算方法としてよく挙げられるのは、スキャロンプランとラッカープランの二つです。

どちらもアメリカから日本へ渡ってきた考え方であり、今日の報酬の計算方法の枠組みを形作ったと言えるでしょう。スキャロンプランもラッカープランも報酬の計算ということで共通していますが、何を基準にするかが変わってきます。

スキャロンプランとは、報酬が売り上げに大きく依存します。具体的には、過去の売上高に対する人件費を算出、これを標準人件費率とよび、これを今期の売上高に掛け合わせることによって賃金を算出します。また、賞与を算出する場合には、これから支払い済みの人件費を差し引きます。

一方、ラッカープランとは、報酬が売り上げではなく付加価値に依存する計算方法であり、付加価値配分方式、あるいは生産性成果配分方式とも呼ばれます。ラッカープランの具体的な計算方法は、この付加価値に、企業それぞれで算出した労働分配率を掛け合わせることによって賃金を算出します。また、賞与を算出する場合には、これから支払い済みの人件費を差し引きます。

現代の日本企業においては、どちらかといえば売上高の変化によって賃金や賞与が変化するスキャロンプランよりも、従業員の努力が反映されやすいラッカープランの方が広く用いられているという傾向にあります。

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