企業が事業を行うにあたって重要となるものにレピュテーションがあります。評判や風評を意味するレピュテーションは企業の無形資産として存在しますが、企業価値を向上させるには管理が必要となり、レピュテーション・マネジメントは対処法の1つとなります。
レピュテーションは時として企業のリスクにつながり、起因をすることで経営に深刻なダメージを与えてしまう場合があります。
レピュテーション・マネジメントが適切に行われることで、企業はイメージを向上させることができ、売上高や利益の増加、また、優秀な人事が集まりやすいなど、事業における高環境を作りだすことが可能となります。一方、適切に行われない場合には悪い評判が広まることになり、結果として、企業業績に悪影響を及ぼすことになります。
レピュテーション・マネジメントは、大きく「攻め」と「守り」の2つがあり、企業の状況に合わせて使い分けることで、より効果を得ることができるようになります。
まず、評判の良い企業の場合には「攻め」による手法が適しています。評判の良い企業の課題としては、現在おかれた状況の維持、さらなる向上を目指すことが課題となります。ここでは、ユーザーの注目を意図的に集める必要があり、プレスリリースによる活動内容の公開や、インターネットなどのメディアを通して、ユーザーとのコミュニケーションを図ることが重要になっていきます。
例としてよく見られる内容としては、環境保護活動や、ボランティア団体等への寄附による社会貢献などがあり、積極的に情報発信をすることがユーザーに好印象を与えることになります。
次に、「守り」は、企業の信頼性が損なわれた場合に用いる手法になります。企業におけるイメージ悪化の例としては、事故、不祥事などを上げることができますが、ここでは、評判のさらなる悪化を防ぐためにはレピュテーション・マネジメントが重要になり、適切に行うことで、企業イメージの回復につなげることが可能となります。
「守り」に対して用いる場合の重要な要素には、企業に対してのあらゆる情報を集め、まず、客観的な分析を行うことがあります。また、ここでの内容は早い段階からメディア等で情報発信をする必要があり、オープンに情報を開示することでユーザーからの信頼回復につなげることができます。
「守り」では、外部への情報発信の他に、従業員への説明もあり、企業全体で対処するとともに、仮に不都合な情報に関しても発信をすることが重要になります。