ゴーイングコンサーンとは
企業活動におけるゴーイングコンサーンとは、企業が将来にわたって半永久的に継続することを前提とする考え方です。
ここでは、実際に具体的な「ゴーイングコンサーン」の例を見てみることにしましょう。
例えば、自動車会社が国内の生産が頭打ちになるのを見越して新興国市場に進出したり、自動運転が今後主流になるとの読みで、人工知能を研究している大学と共同研究を始めたり、人工知能を研究しているベンチャー企業に出資したりすることは「ゴーイングコンサーン」の代表的な例です。
また、今事業の基軸としている分野が今後競争が激しくなる、利益が得づらくなるとの読みで、違う分野に投資を始めるという場合も「ゴーイングコンサーン」に基づく企業継続の努力と言えるでしょう。最近だと携帯会社が格安スマホなどの参入で、携帯電話で収益を確保するのが今後難しくなるとの読みから、人口知能やロボットなどの分野に進出するというニュースもありました。
また、新しい分野に進出しなくても、今行っている主力事業を半永久的に継続させる努力も「ゴーイングコンサーン」では大切です。
ある炭酸飲料の会社は、レシピの特許をとらず秘密にして、自らのブランドイメージを高めることによって、事業を継続させていこうと考えています。また、レシピを公開していないフライドチキンのメーカーも、先程の炭酸飲料の会社と同じと言えます。
また、人々がガムを噛まなくなる事は起こりえないとして、ガムの商品をひたすら作っているメーカーもそうでしょう。これは、将来的に半永久的に続くであろう人間の習慣を基本として、商品を組み立てて行くパターンです。この場合は他社が自社よりも優れた商品を販売してお客を失わない事を防いだり、人々がガムを噛む習慣がなくならないようにマーケティングすることが、企業を継続する上で重要です。
企業継続にはコストダウンなども含め、自社の商品やサービスに磨きをかけることや、未来を先読みして投資をし、未来永劫企業が継続していけるように努力して行く事が企業活動における「ゴーイングコンサーン」と言えるでしょう。