DeNA(ディーエヌエー)社のまとめサイトに端を発した騒動は、まとめサイトの勇である「NAVERまとめ」にも飛び火しそうです。
LINE株式会社が運営する「NAVERまとめ」とは、気になった情報を既存のコンテンツから探し出し、簡単な操作で一つのページにまとめるサービスです。一個人でもでき、自分でコンテンツ内容を考えて書かなくても済む気軽さと、自分で作ったまとめサイトに集まったアクセスに応じたインセンティブ(報酬)が発生することから副業をしたい人たちなどに一気に広まりました。
世の中で気になる情報や“事件”が発生すると、Twitterなどの情報を中心にあっという間にまとめ記事が作られていきます。
こうして次々に出来上がっていく記事により、NAVERまとめのドメイン力は強化され、生まれていくアクセスは月間数十億PVになり、今や一大メディアと言っても良いでしょう。
そんなNAVERまとめですが、ネタ元の記事への使用許諾など取ることもなく次々とまとめ記事が作られていて、著作権的に少々グレーといえる“情報タダ乗り”的な状況に、どうやら焦点が当たりつつあるようです。
確かにNAVERまとめのドメインは強力でSEO的にも強いので、これからコンテンツを作って副業したい方などには心惹かれるかもしれません。実際、効率よく情報をまとめてくれているまとめサイトは、全般的にGoogleなどの検索サイトから評価されているようで、検索順位的にも上位表示されやすくなっています。
しかし、NAVERまとめは、所詮、他人の意見や他人の作ったコンテンツをまとめているに過ぎません。プロライターなど記事を無償で勝手に使われるのを嫌う人も多くいるでしょう。DeNA(ディーエヌエー)社のまとめサイトの件も含め、NAVERまとめを筆頭に「キュレーションサイト(まとめサイト)」に対するルール作りが必要な時期に来ているのかもしれません。
NAVERまとめはプラットフォームの一つです。そのプラットフォーム上で労力を使っても、ルールが変更になれば状況は変わってしまいます。まとめ記事自体に規制が掛かれば、従来のような「他人の意見や他人の作ったコンテンツをまとめる」ことで収益を得ることはできなくなります。
たとえ副業であっても、プラットフォームを使わず、自分で記事を発信し、アクセスを集めていくべきだと思います。