創業守成(そうぎょうしゅせい)

故事成語

創業守成(そうぎょうしゅせい)

創業守成(そうぎょうしゅせい)

古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。

その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。

今回選んだのは、

創業守成(そうぎょうしゅせい)

という中国の古書「貞観政要」が出典の故事成語です。

「創業守成(そうぎょうしゅせい)」とは

「創業守成(そうぎょうしゅせい)」とは、
「何事も新しく始めることよりも、維持して守っていくことのほうが難しい」という意味です。

では、出典となった「貞観政要」の一節を見てみましょう。

上嘗て侍臣に問ふ「創業と守成と孰(いづ)れか難き」と。

玄齢曰はく「草昧の初め、群雄並び起こり、力を角して而る後に之を臣とす。創業難し」と。

魏徴曰はく「古より、帝王、之を艱難に得て之を安逸に失はざるは莫し。守成難し」と。

上曰はく「玄齢は吾と共に天下を取り、百死を出でて一生を得たり。故に創業の難きを知る。 徴は吾と共に天下を安んじ、常に驕奢の富貴より生じ、禍乱は忽せにする所より生ずるを恐る。故に守成の難きを知る。 然れども創業の難きは往けり。守成の難きは、方に諸公と之を慎まん」と。

とあり、現代文に訳すなら、

唐の太宗はかつて「国を作ることと国を守ることでは、どちらが難しいと思うか」と家臣に尋ねた。

房玄齢は「秩序の定まらない時から、群雄割拠し、戦いに勝利した者のみが相手を従えることができました。国を作ることの方が難しいでしょう」と答えた。

一方、魏徴は「昔から、帝王は苦難の末に天下を得ますが、安逸に流れて怠けてしまい、天下を失っています。国を守ることが難しいでしょう」と答えた。

それを聞いた太宗は「房玄齢は、私と一緒に天下を取り、何度も危険な目にあいながらも、かろうじて生き延びてきた。だから国を作ることの難しさを知っている。魏徴は、私と一緒に世の中を治め、おごりが富貴を生じさせ、世の乱れや動乱が物事をおろそかにする心から生まれることを恐れている。だから国を守ることの難しさを知っている。 しかし、国を作る難しさはすでに去った。国を守ることの難しさは、これから諸君たちと共に慎んでいきたい」と言った。

といった感じになります。

「創業守成」といえば、国だけでなく企業も同様です。

「創業は易く守成は難し」

創業期を乗り越えることは大変なことですが、企業を長らく繁栄させることは、さらに大変なことだということを、経営者は忘れないようにしなければなりません。

 

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