島津久光|偉人列伝

島津久光のエピソード

島津久光は1817年、当時の島津家当主島津斉興の五男として誕生しました。父の島津斉興は長らく続いていた薩摩の藩政改革に尽力し、借金の250年払い、清との貿易、砂糖の専売などで財政面で劇的な回復を見せ、急激に力を取り戻していましたが、その後継ぎをめぐり、嫡子であり、のちに島津家を引き継ぐ島津斉彬と、斉興が溺愛していた久光の間で藩を二分するお家騒動に発展し、江戸幕府を巻き込んだ形で事の収拾がなされ、斉興の隠居、斉彬が家督を継ぐことになりました。ただ、斉彬と久光の個人的な関係が悪かったわけではなく、共に学問好きであることは共通していました。

島津斉彬が若くして亡くなると、遺言により、久光の息子忠徳が家督を継ぐこととなりました。しかし、忠徳が分かったことで、隠居したはずの斉興が復帰し、お家騒動の経緯もあり、久光の影響力が増していきました。後に藩政の実権を握り、幕末時代の激動の流れに突入していきます。島津久光は当初尊王攘夷派に属しており、先代の島津斉彬の遺志を継いで、事に当たっていました。そして、江戸幕府に対し、島津久光がわざわざ赴き、様々な働きかけを行っていくことになりますが、あまりいい返事がなく、失意の中、江戸から帰る最中、島津久光のエピソードとしてあまりに有名な生麦事件が発生することになります。

生麦事件は、道幅があまり広くない街道にて、観光で来日していたイギリス人観光客4人が久光の行列を妨害したとして、薩摩藩士に殺害され、結果としてイギリスとの戦争に発展していきます。この戦争では薩摩側の予想外の善戦、その後の外交交渉において薩摩側が機転を利かせた交渉を行ったことでイギリスと急接近し、明治維新の大きなきっかけとなっていきました。

島津久光が実権を握ってからは、まさに激動の時代を迎えており、禁門の変や長州征討、薩長同盟の締結、条約の締結、天皇崩御、将軍の交代など様々なことが起こっていました。その中でもイギリスとの友好関係はさらに強くなり、艦隊の購入やイギリスの技術の輸入などが進み、江戸幕府との政治的な解決が困難となったことで島津久光はついに倒幕に傾き、長州藩と連携して江戸幕府と対峙し、明治維新が実現しました。

維新後も、島津久光は鹿児島藩の実権を握り続けましたが、明治新政府のやり方に批判的であり、藩体制の改革に断固反対する態度をとりました。そして、廃藩置県につながります。唯一廃藩置県に抗議した旧大名が島津久光であり、抗議として自宅の庭で一晩中打ち上げ花火を上げたというエピソードが残されています。

そして、島津久光の運命を左右する生麦事件が起こる・・・

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