タイ社員旅行で炎上~DYM社に見る炎上対応

雑感コラム

タイ社員旅行で炎上~DYM社に見る炎上対応先日、会社の海外研修中に社員による集団不祥事が起こりました。

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この会社は株式会社DYMというIT系ベンチャー企業で、タイのホアヒンにおいて社員数十名が泥酔後に全裸となったとのことです。このタイのホアヒンは王室保養地という場所であったことから騒ぎが大きくなり、日本でもニュースやSNS、2ちゃんねる、まとめサイトなどを通じて一気に情報が広まりました。

ネット炎上は、このように不祥事が起こると、不祥事の当事者がまず叩かれ、状況によって会社や経営者へ飛び火するのが一般的な流れです。

不祥事を起こした個人のSNSや会社のホームページはもとより、社長や会社幹部のSNSに至るまで、不祥事に会社としての関与や責任がなかったのかがネットユーザーによって短時間で検証されてしまいます。そして、不祥事に関連する情報は2ちゃんねるやSNSに投稿・拡散され、その情報がまとめサイトやニュースサイトでさらに拡散します。その過程で、Google や Yahoo!などの検索エンジンに情報が急速に蓄積され、「社名(この場合、DYM)」で検索すると、「タイのホアヒンでDYMの社員が泥酔し全裸になった」不祥事が検索上位に表示されるようになります。

ちなみに、今回のDYM社の場合、社長個人のツイッターを見ると、社長も含めた幹部も現地にてこの事件に関与している可能性も高そうで、炎上はタイのホアヒンの全裸事件に留まらず、実際、DYM社の社長の水谷氏個人についてもネット上のネガティブ情報が増えていっています。

社名や代表者名でネット検索をした時に、不祥事のネガティブ情報が上位表示されるようになると、会社の社業だけでなく、人材採用にも大きな影を落としてしまうので注意が必要です。

では、不祥事を起こし炎上しそうな場合はどうすれば良いのでしょうか?

●自社に都合が悪いことを意図的に隠さない

ネット上の書き込みに対して“誹謗中傷対策”を行ったり、SNS上で都合が悪い特定の投稿を削除しないことが重要です。
不祥事発覚時点での会社のSNSやホームページ、不祥事を引き起こした社員のSNS、社長や会社幹部のSNS上の情報は証拠としてネットユーザーの誰かが保管していると思った方が良いでしょう。不都合な情報を隠そうとする意図が見えれば、隠されないようにネットユーザーは情報をドンドン拡散していきます。

●素早い初期対応が肝心

速やかに事実関係を確認し、不祥事の経緯とお詫び文をホームページ上に隠そうとせずできるだけ正確に掲載することが重要です。
このタイミングで不祥事に関連するSNSの利用を停止させるのが良いでしょう。

●情報を小出しにしない

情報を小出しにしてしまうと、その度にネット炎上する可能性があります。素早く情報を収集し、できるだけ一度で不祥事の内容とお詫びを掲載するべきだと思います。

こういった観点で、今回のDYM社の事案では、不祥事発覚後から 5日目にやっとお詫び文だけをホームページに掲載したり、海外研修の状況を伝えていた社長個人のツイッターをロックしたり、と不祥事による炎上事案としてはあまり好ましくない解決方法のようです。

会社で不祥事が起これば、社長が全責任を負って関係者に詫びる、それに尽きるように思うのですが。

 

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