リテンションとは?

経営に役立つ用語

リテンションとは?リテンションとは、本来「維持、保持」という意味で、リテンション効果は、人事領域で使用される「人材の維持」の効果や、マーケティング領域で使用される「既存顧客維持」の効果を指します。

人事的なリテンションとは、必要な人材や、優秀な社員を企業内に留める為の施策のことです。

若手社員の早期退職を抑制することも、リテンションの目的の1つとされていて、働きやすい環境作りに力をいれることが求められています。

人事的なリテンションは、「金銭的報酬」と「非金銭的報酬」に大別出来ます。

「金銭的報酬」は、各人に応じた給与を保証し、成果主義により多くの成果を上げる優秀な社員が、高報酬を得るというものです。しかし、プライベートの時間を大切したいと感じる労働者が増加していることもあり、多くの企業は高報酬を約束しても、人材流出を食い止めるのが難しい現状になっています。

こういった状況を踏まえて、リテンション効果を上げる上で最も重要なのは「非金銭的報酬」と言えるでしょう。

転職する人の多くは、高報酬を得るために転職しているとは限りません。どちらかといえば、仕事のやりがいや、専門的スキルが向上できる職場を求めています。モチベーションや、ロイヤルティーを高めることを重視している社員が多いということです。

自分の仕事が周囲に認められ、評価されることもモチベーションを大きく向上させます。あるいは、福利厚生が充実していて、働く価値を見出せている企業を求めて転職を考えています。

それに対応するリテンションとして、社内コミニュケーションの活性化に努め、待遇改善にも力を注いでいたり、職場の環境等を見直す会社も増えてきています。

一方、マーケティングに於けるリテンションとは、既存顧客との関係を維持していくという意味です。

リピーターを増やすことが効率的な集客手段ということはよく知られており、そういった観点で様々なマーケティング活動が行なわれています。

詳しくは、個別のマーケティング手法の説明に譲ります(個別のマーケティング手法については、マーケティング用語をご参照ください)が、既存顧客のニーズを吸収しながら、商品やサービスを開発し、既存顧客との接点を増やすことが、マーケティング的なリテンションと言えるでしょう。