目次
下学上達(かがくじょうたつ)
古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。
その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。
今回選んだのは、
「下学上達(かがくじょうたつ)」
という中国の有名な古書「論語」が出典の故事成語です。
「下学上達(かがくじょうたつ)」とは
「下学上達(かがくじょうたつ)」とは、
「初歩的なことから学び始めて、次第に深い学問に進んでいく」という意味です。「下学」とは初歩的で簡単なことを学ぶことを指します。
ちなみに出典となった「論語」の一節を見てみると、
子曰わく、天を怨みず、人を尤めず、下学して上達す。我を知るは其れ天か。
となりますが、現代文に訳すなら、
孔子が言うには「天に怨みを持たず、人を非難しないで、初歩的な事から深い学問まで学んできた。天のみが私を理解してくれる」
といった感じになります。
「下学上達」といえば、当社では中小企業を対象にネット集客のコンサルティングをすることもありますが、いきなり専門的な知識だけを知りたがるお客様がいらっしゃいます。
いきなり核心に入っていきたいという気持ちはわかるのですが、地道に自社で試行錯誤しながらネット集客にチャレンジしてきた方でもない限り、初歩的なことから理解してステップアップすることが必要です。
一見、初歩的に見えることでも、その積み重ねが深い知識を生み、新たな問題が起こった時にでも対応できる「応用力」を生むのです。
「下学上達」は、あらゆる知識・技術で言える言葉です。より深い知識や技術を得ようとするのであれば、初歩を軽んじることなく、しっかりと学んでいくべきでしょう。