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君子危うきに近寄らず(くんしあやうきにちかよらず)
古来より、人は自らの教訓を言葉で残し、古人の知恵や経験を「故事成語・ことわざ」として現代に伝えてきました。
その中から、時を超えて、人生に様々な示唆を与えてくれる「故事成語・ことわざ」を独断と偏見で選んでみました。きっとビジネスだけでなく、人生においても参考になるでしょう。
今回選んだのは、
「君子危うきに近寄らず(くんしあやうきにちかよらず)」
という中国の古書「春秋 公羊伝」が出典の故事成語です。
「君子危うきに近寄らず」とは
「君子危うきに近寄らず」とは、
「人格者は行動を慎むので、危険なところには近づかないものだ」という意味です。「君子」は一般的には人格者を指しますが「高位高官の人」という意味も含まれています。
ちなみに出典となった「春秋公羊伝」には、「君子危うきに近寄らず」ではなく「君子は刑人に近寄らず」と書かれています。
会社を経営していると、様々な誘惑があります。
例えば、怪しげな商品やサービスの営業だったり、投資話だったり、経営を放置したくなるような遊びだったり、色々です。
そんな時、自分の過去の経験に照らし合わせて取捨選択を行い、怪しかったり危険な話や人には、決して近づかないことが大切です。興味本位であっても会って話を聞くことは時間の無駄ですし、良からぬことを考える人と一種にいることで、他の人から変に勘ぐられるのも嫌なものです。
そういった意味では「君子危うきに近寄らず」という言葉は、経営者にとって大切な格言の一つと言えるでしょう。