企業にとってネット炎上は怖いものです。適切に対応をしない、あるいは対応するタイミングを間違うと、インターネット上のあちこちに“炎上”の痕跡が残ってしまいます。
これまでもこのサイトで何度も取り上げてきましたが、一旦ネット炎上すると、SNSや掲示板、ブログに書かれた内容が次々と転載され、記事としてまとめられることで、まさに炎上が炎上を呼ぶ、といった事態を引き起こしてしまいます。
実は、最近、SNSと大手掲示板で「大和証券の管理職が反社会的勢力を自称している」のではないか、という内容の投稿が実名入りでなされました。
大和証券は金融機関ですので、反社会的勢力には特に敏感なはずです。現段階で真偽のほどは不明ですが、内容が本当だとしたら大和証券を揺るがしかねない大変な事態になります。こういったネットの書き込みがあったにもかかわらず、大和証券側の反応はなく、現時点で黙殺の構えを見せているようです。
今回の大和証券の例に限らず、企業の多くは、ネットの書き込みなど取るに足らぬことと考えているように思えます。無視を決め込んで、放置していると自然に消えていくと思うかもしれません。しかし、ネットの書き込みに対して、無反応だったり、証拠隠滅を図ったりした場合、ネット炎上する危険性が非常に高くなります。
実際、今回の大和証券の事案でも、社名でネット検索を行った時、1ページ目に以下のような情報が表示される事態になってしまいました。
確かにネットの書き込みの全てに対して過敏な反応をするのも如何なものかと思いますが、事案の重要度によっては、真偽の確認を行ってその結果を開示していく姿勢は必要です。
ネットの書き込みは取るに足らないとして対応を誤ってしまうと、検索結果にネガティブな情報が並んでしまうことにもなりかねません。一度ネット上で“ネガティブ”な会社とレッテルを貼られてしまうと、そのレッテルを覆すことは非常に難しいのが現状です。将来に禍根を残さないためにも適切な対応をしていくことが重要です。