森友学園隣接地で民主党政権下「夢みたいな」値引きが起きた

報道されない話

森友学園隣接地で民主党政権下「夢みたいな」値引きが起きた

森友学園の隣接国有地はなんと98.5%OFFで売却

森友学園問題で、一年以上マスコミが報道し続けている一方で、森友学園の隣接国有地(現、野田中央公園)が、民主党政権下で森友学園の敷地以上の大幅値引き(実質値引率:98.5%)で払い下げられていたことをご存知でしょうか?
 

赤枠の部分が森友学園の隣接国有地(現、野田中央公園)
右側の建設中の敷地が森友学園

森友学園隣接地

民主党政権下「夢みたいな」値引きが起きた森友学園の隣接国有地

問題となった土地は、森友学園の敷地に隣接する国有地(9,492㎡)で森友学園より若干広い敷地面積です。

この土地のある豊中市の野田地区では、1965年頃から防災的な要素を持つ公園が必要との論議があり、伊丹空港の航空機騒音によって住宅移転が発生し、住宅と国有地が点在する状態を再配置する土地区画整理事業が行われていました。

時は流れ、1994年12月に土地区画整理事業の都市計画を決定したものの、翌月に起こった阪神淡路大震災などにより計画の実施は大きく遅れていきました。

このまま放置されるかのように見えた野田地区における防災公園の設置ですが、2009年8月、民主党(現 民進党・立憲民主党・希望の党)が政権を得た後、大きく状況が動くことになります。

2009年8月30日 民主党が政権奪取
2009年9月11日 豊中市が国交省大阪航空局に「買い受け要望書」提出
2009年9月15日 国交省大阪航空局が財務省近畿財務局に土地処分を依頼
2009年9月16日 国土交通大臣に前原誠司氏が就任
2009年9月18日 辻元清美氏・馬淵澄夫氏が国土交通副大臣に就任

2010年2月22日 国が豊中市へ当該整備事業の国庫補助金(7億1,193万円)交付決定
2010年3月10日 当該地の売買契約を行う(契約金額は14億2,386万3,000円)
2010年3月12日 国が豊中市へ地域活性化・公共投資臨時交付金(6億9,069万円)交付決定

偶然にしてはすごいスピード感です。

数十年掛かって形にならなかった防災公園の用地取得が、わずか6ヶ月ほどでできたばかりか、当該の都市計画に伴う国からの補助金・交付金によって、14億2,386万3,000円の国有地が、わずか 2,124万3,000円(98.5%OFF)で豊中市に払い下げられたことになります。

ちなみに、この当時の関係者は以下の通りでした。

市長:淺利敬一郎 氏
経歴:1945年 北京生まれ、中学教諭、大阪府教育委員会を経て、豊中市長 です。

さらに、当時の豊中市(大阪府第8区)選出の国会議員は、

中野寛成 氏(民主党)
経歴:民社党出身で民主党代表代行、民主党幹事長、衆議院副議長を歴任した民主党有力者の一人で、在日韓国人の人権問題に30年間取り組み、在日韓国人への参政権付与を主張していたようです。

一方、売主である国土交通省の側に目を移すと、

国土交通大臣:前原誠司氏(民主党)
国土交通副大臣:辻元清美氏(民主党)、馬淵澄夫氏(民主党)

ざっくり言うなら、現在、隣接地の森友学園問題を追及している現野党系の方々ということになるのでしょうか。

「夢みたいな話」「本当にラッキーな、こんなことはもう二度とない」との声

2010年10月12日 豊中市建設水道常任委員会の委員発言

この野田中央公園につきましては、当初予算が15億455万円、契約金額が14億2,386万円となっておりましたけれども、実質2,124万3,000円の一般財源で購入することができたと、夢みたいな話でございますが、これはどういうかげんでタイミングよくこうなったかわかりませんけれども、政権変わったからこうなったかどうかわかりませんが、どちらにしても当初は理事者も頭を悩ませておった大変大きな金額でありますが、一般財源で買えるといった いいチャンスに恵まれたんではないかと思っております。

2011年3月16日 豊中市建設水道常任委員会の委員発言

野田中央公園については我が会派でも、当初この予定価格が15億400万円程度と言われてましたんで、そんな大きな金額をこの厳しい財政のときに買って本当にこれを避難地として大きく活用できるもんかというような話もございまして、会派の中でも大きな議論をしたわけです。これは本当に幸いというか、タイミングがよかったというか、地域活性化・公共投資臨時交付金が充当率97%以上ついて、結局一般財源で2,100万円ぐらいで買えたと、こんな近年にないラッキーな取得をされたわけでありまして、最初のときは市長はこんなんを買うというて大丈夫かなというふうに本当に議論があったんはあったんです。

(中略)

これは本当に、市長が運がええんか何かわからんけれども本当にラッキーな、こんなことはもう二度とないやろなと。

森友学園の隣接地である野田中央公園の話は全くといっていいほどマスメディアで報道されませんが、本来、行政に「夢みたいな話」「本当にラッキーな、こんなことはもう二度とない」ということはあってはなりません。

辻元清美議員は森友学園問題の急先鋒として追求をしていますが、それ以前に、国費を投入して国有地を格安譲渡することになった経緯、特に豊中市へ地域活性化・公共投資臨時交付金(6億9,069万円)の交付を決定した経緯について、当事者としてしっかりとした説明責任を果たすべきだと思います。